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2011年02月21日

武富士元専務の贈与税訴訟について

武富士元専務の贈与税追徴課税の是非を問う裁判について、
最高裁判所の判決がでて結論が出ました。

1300億円を超える追徴課税の取り消しが確定したのです。

なんと、元専務に還付される金額は還付加算金を含めて
約2000億円に上ります。

一審の東京地裁では国が負けて、二審の東京高裁では国が
勝ちました。

それほど微妙な内容だったと思います。

私の記憶では、元専務の弁護士が『法の支配』という言葉を
言っていたのが気になっていました。

ウィキペディアによれば、
法の支配(ほうのしはい、英:Rule of Law)とは、専断的な
国家権力の支配を排し、権力を法で拘束するという英米法系の
基本的原理である。

この考え方は、日本国憲法にも取り入れられていると言われます。

法治国家と言う概念も、法の支配を前提としているのでしょう。

日本国憲法において、納税は国民の義務(第30条)とされて
いますが税は一方では財産権の侵害でもあります。

そこで、第30条は次のように規定されています。

「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。」

この法律で定めるところによりと言うことを明文化したのが、
第84条です。

「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律
又は法律の定める条件によることを必要とする。」

課税要件を定めています。

税の理論では、「実質課税の原則」というものがあり、税の
実務では広く採用されています。

所得税の基本通達には次のような例が書かれています。
(抜粋)

第3章 所得の帰属に関する通則

法第12条《実質所得者課税の原則》関係
(資産から生ずる収益を享受する者の判定)
12−1 法第12条の適用上、資産から生ずる収益を享受する
者がだれであるかは、その収益の基因となる資産の真実の
権利者がだれであるかにより判定すべきであるが、それが
明らかでない場合には、その資産の名義者が真実の権利者
であるものと推定する。

(事業から生ずる収益を享受する者の判定)
12−2 事業から生ずる収益を享受する者がだれであるかは、
その事業を経営していると認められる者(以下12−5までに
おいて「事業主」という。)がだれであるかにより判定する
ものとする。

などが説明されています。

経済は生き物のように変動するので、経済事象に課税する
法律の整備が遅くなります。

税の実務では、法の隙間を埋めるように実質課税の原則が
使われているのです。

しかし、法治国家であれば租税法律主義は厳格に適用すべき
なのは言うまでもありません。

そのことは、国家権力から私たちを守ることでもあるからです。

最高裁は判決の補足意見で、
「一時的に国外に滞在しただけの長男が、無数の消費者
からの利息収入で得た巨額の財産を無償で受け継ぐこと
には違和感がある」と述べています。

法律上は課税できないが、割り切れないと言っているのです。

当たり前ですが、裁判所も法律に基づいて判断するしかないのです。

ただし、課税できないと言うことと、その行為に対する問題の
有無とは別なのは言うまでもありません。

確定申告中でもあり、税の問題として取り上げました。

本当に税は奥が深い。

もっともっと勉強しなければと思いました。

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posted by 森 大志 at 20:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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