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2008年06月30日

日本の戦略「耐用年数の改正の意味」

平成19年度と20年度の税制改正で耐用年数等の改正がありました。
この改正は、知らない人も多いと思いますが日本の戦略に基づいています。

税の機能には、「政策目的の実現のための機能」がありますが、今回の改正は、日本企業が外国との競争に負けないようにとの政策(国際競争力の強化)に基づいています。(税理士森大志の税の考え方「税の機能」参照)

最近の資源価格の高騰は、資源のない国「日本」の経済を直撃しています。
日本は資源がないのですから技術力が日本の生命線です。
「技術立国」と言われる様に、技術力を強化し、海外企業との競争に負けないように考えなければなりません。

平成19年度の改正(耐用年数関係)では、
次の3設備について、法定耐用年数が短縮されました。
1.フラットパネルディスプレイ製造設備   10年から5年
2.フラットパネル用フィルム材料製造設備 10年から5年
3.半導体用フォトレジスト製造設備       8年から5年

今までは、機械が何年使えるかという観点から耐用年数が決められていましたが、税理士山本守之著、税務事例「耐用年数の短縮と償却の目的」によりますと
「近年では、効用持続期間よりも、企業が投下した資本を何年で回収するかという発想で耐用年数が定められているのである。」と言われています。

また、同様に「フラットパネル用フィルム材料製造設備は液晶・プラズマテレビ用で、この分野は日本、米国、韓国が競合しており、耐用年数が米国5年、韓国4年に比べて日本は10年となっていたため、国際的なイコールフィッティング(対等の地位、競争条件の平等化)のために日本も耐用年数を5年(改正前10年)としたもので、会計学の旧い考え方(効用持続期間)では実務に対応できなかったのである。」と言われています。

日本経済新聞2008年6月16日の朝刊によりますと、現在、大阪湾岸では薄型パネル工場の建設が進められています。
松下電器産業が姫路と尼崎で、そして、シャープが堺で工事を行っています。
税理士森大志のひとりごと「液晶にかけるシャープの挑戦1」参照)
税理士森大志のひとりごと「液晶にかけるシャープの挑戦2」参照)

国も税制改正でバックアップしているのです。

そして、平成20年の改正でも平成19年度と同じ様に、減価償却制度の見直しが行われました。
財務省ホームページ参照)

このように、税と国の政策は密接にかかわっています。

今回は、税制改正の「耐用年数の改正」が日本の戦略(産業政策)にどのような影響があるかをご説明いたしました。

高齢化社会の到来による社会保障費の増大は、消費税を含む税体系の見直しが必要になるかも知れませんし、税制改正により企業の国際競争力にも大きな影響があるのです。

税の問題は、私たち国民一人一人が避けることのできない問題なのです。

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posted by 森 大志 at 08:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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