記事を検索しやすいように目次作成しました。記事目次(←をクリックしてください。) 税理士森大志のマスコミ掲載・執筆・ありがとうございました。

2014年07月27日

このままでいいのか貿易赤字の拡大、なぜ危機感がないのですか!

日本の貿易赤字が止まらない。

財務省が24日に発表した貿易統計で、貿易赤字が前年比355.5%増の8222億円でした。

輸出は2.0%減の5兆9396億円、輸入は8.4%増の6兆7619億円。

なんと、赤字は24か月連続です。

アベノミクスの効果で円安になれば、輸出が増えると言われました。

しかし、現実は貿易赤字が続いています。

貿易赤字の原因として、新興国需要の低迷、日本企業の生産拠点の海外移転などが言われます。

でも、リーマンショック後のヨーロッパ経済のぜい弱さを見ても、同様に新興国需要の低迷は予測できたはずです。

また、日本企業の地産地消の動きも分かっていたことです。

原発停止による燃料輸入の増加は、年間4兆円程度と言われていますから、月額は4000億円弱です。

しかし、それをはるかに超える赤字なのです。

本当は、日本企業が国際市場で負けているから輸出が増えないのでしょう。

経常収支がかろうじて黒字なのも、過去のストックのおかげです。

そう考えると、もっと危機感をもって対応を考えなければいけないのです。

今年の4月1日から消費税が増税されましたが、その後、介護保険などの社会保障費、固定資産税などの税金、また中小赤字法人に対する課税強化などが簡単に語られます。

これでもか、これでもかと負担増のことばかり。

消費税を上げたばかりなのに、本気なのかと言いたくなります。

来年の10月1日からは、消費税を10%にする予定なのにです。

こんなことが続くと、消費者の財布のひもが固くなるのは、目に見えています。

消費が落ち込み、こんなはずじゃなかったと、あわてても後の祭りです。

そのようになってから、輸出が伸びなかったように言い訳を探すのでしょうか。

経済は感情で動くのです。

それでも、私は、日本の復活を信じています。

この危機をオールジャパンで乗り越えましょう。

そのためにみんなで知恵を出しましょう。

「がんばれ日本」

日本の元気は、中小企業、地方の活性化から!

posted by 森 大志 at 17:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | がんばれ日本

2014年07月26日

消費税の価格転嫁で利益が増えて、企業収益の改善はしません!

ある著名な大学教授の経済解説を読んで驚きました。

個人消費が堅調であれば、企業の消費税引き上げ分の価格転嫁がスムーズに進むとあります。

そして、企業収益の改善から賃金上昇、消費の拡大と説明されています。

本当にこのように思っているのでしょうか。

そうであれば、消費税のことを理解していません。

私は、最近のセミナーで消費税増税の影響と対策について話しています。

その中で、価格転嫁をしなければ消費税の負担増分利益が減ると説明しています。

価格転嫁が出来れば、今までと利益は変わりません。

消費税は、よく言われることですが「預り金」ですから企業収益には関係がないのです。

消費税の価格転嫁した分は、国に収める消費税が増えるのです。

でも、価格転嫁しないと、実質的に消費税の負担増分本体価格を値下げしたことになります。

ただし、価格転嫁分を超えて値上げした場合は別です。

しかし、この場合は「価格転嫁」と「値上げ」は明確に区別します。

また、最近の新聞記事などで物価上昇が話題になります。

サービス業では人手不足で賃金が上がり、商品価格に上昇圧力がかかると。

上昇圧力はかかりますが、値上できるかどうかが問題なのです。

物やサービスの価格が、原価プラス利益で決まるのであればいいのですが、日本は資本主義国です。

ですから、需要と供給で決まります。

また、一時は値上げが通用しても、その後代替品に変わるかもしれません。

それほど、厳しい競争をしています。

秋以降、物価上昇圧力があるのに値上げできずに倒産する企業が増えるかもしません。

値上の秋で、一気に消費者の財布のひもが固くなるのではないでしょうか。

楽観はできない日本経済、これからの消費者の消費動向に注視しましょう。
posted by 森 大志 at 09:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | がんばれ日本

2014年07月02日

サントリーホールディングス・新浪剛史新社長決定に思う!

日本のオーナー企業の典型とも言えるサントリーホールディングスの新社長に、新浪剛史氏が就任した。

初の外部登用です。

前社長の佐治信忠氏は、会長になり会長職に専念すると言います。

サントリーと言えば、代々当然のように一族から社長を輩出してきた。

それがなぜ。

何が佐治氏を動かしたのか。

平時であれば一族から社長を出し、乱世は優秀な人材を外部から招く。

新浪新社長には、海外での攻めの展開を期待していると言う。

米蒸留酒最大手ビーム社を買収したのに続き、さらなるグローバル化を目指す。

この背景にあるものはなんだろうか。

6月4日に厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2013年の一年間で日本人の人口が過去最大の23万9000人も減った。

日本はすでに人口減少時代になり、それだけではなく、高齢化も進んでいる。

高齢化が進むと言うことは、介護などの費用がかさみ、経済成長は難しい。

だから、投資効率を考えれば企業が海外に行くのは当然のこと。

いま、日本では法人税改革を進めている。

海外企業が日本に進出しやすいように法人税率を下げる方針だ。

今の日本は、法人を維持するのにコストがかかる。

法人税などの税負担だけでなく、社会保険料などの会社負担が重くのしかかっている。

中小企業だけでなく、大企業もその負担に悲鳴を上げている。

企業の負担は、税だけでなく、トータルで考えるべきだ。

そうでなければ、法人税率を下げても海外企業の日本進出は進まない。

少子高齢化を軽視してはいけないのだ。

人は石垣、人は城という言葉があるように、人を大切にしなければ意味がない。

震災の被害を防ぐのに堤防を造っても、少子化で人がいなくなるかもしれない。

本気で予算を付ければ、待機児童は減少し、少子化は緩和される。

私は、日本の復活を信じています。

この危機をオールジャパンで乗り越えましょう。

そのためにみんなで知恵を出しましょう。

「がんばれ日本」

日本の元気は、中小企業、地方の活性化から!



posted by 森 大志 at 05:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | がんばれ日本