記事を検索しやすいように目次作成しました。記事目次(←をクリックしてください。) 税理士森大志のマスコミ掲載・執筆・ありがとうございました。

2014年06月19日

中小企業が日本を支えているのを忘れていませんか!

ある新聞の税に関する記事を見て、がっかりした。

法人税減税の議論の中で、全体の1%に満たない資本金1億円超の大企業が法人税収の65%を支えるているという。

また、中小企業の7割は赤字で、税金の負担をしていないとも言う。

驚くことに、同族会社は家族従業員に給与を払って極端な場合は法人所得をゼロにしているともいう。

確かに、そういう企業もあることは否定しない。

でも、多くの中小企業は家族従業員の働きの割に給与は少ない。

ごく一部の中小企業を例に出して全体を語るのはやめてほしい。

会社の所得がゼロでは、借入できないので参考にならないことを付け加えておく。

現場を知らない人間が簡単に言うことは本当に我慢できない。

リーマンショックのあと何があったのか。

大企業は原価低減、経費削減で利益を出してきた。

中小企業に対する外注費を削減したのは、言うまでもない。

日本にある多くの企業の中で、大企業の業績が復活し中小企業の業績はなかなか良くならない。

それをもって、中小企業の多くが赤字で税負担をしていないと単純に言っていいのだろうか。

記事では赤字企業が税負担をしていないというが、赤字企業も法人地方税の均等割を負担している。

東京都の23区にある資本金1000万円以下の法人は、赤字でも7万円負担している。

法人税は所得に課税する税金だから、赤字の企業の税負担がゼロになる。

簡単にけしからんというが、担税力からいえばすぐれている。

所得税の負担も所得の多い人が多く負担するようになっているが、赤字の企業は税金を払う能力は弱い。

同じ新聞の記事で、法人の起業を応援するという。

アベノミクスでも、起業を増やそうと考えている。

簡単に起業できるようにするということは、結果として倒産も増えるということになる。

赤字企業も多くなるのは、明らかである。

法人税の減税をするのなら、大企業が多く利用している租税特別措置を整理して課税ベースを広くすることが大切だろう。

中小企業が赤字で日本を支えていると考えられないだろうか。

戦後の日本の高度成長を支えた多くの企業の創業者が団塊の世代で高齢化が進んでいる。

赤字の企業は、このままでは廃業するだろう。

日本でこのまま二極化が進めば、社会が不安定になり、別のコストがかさむ。

最近の社会的な事件も、許されることではないが、不満が鬱積していると考えることも必要。

経済とは、経世済民のはず。

私は、日本の復活を信じています。

この危機をオールジャパンで乗り越えましょう。

そのためにみんなで知恵を出しましょう。

「がんばれ日本」

日本の元気は、中小企業、地方の活性化から!




posted by 森 大志 at 10:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | がんばれ日本

2014年06月08日

法人実効税率の引き下げ・大企業の業績は良くなり、中小企業の回復が遅れている!

今日の日本経済新聞の記事によると、2013年度の法人税収が最大1兆円上振れしそうらしい。

経済活性化の結果、税収が増えたとある。

だから、法人実効税率の引き下げもできると言いたいらしい。

でも、円安になれば輸出が増えると言われたのに、輸出数量は思ったように増えず、為替の影響が大きかったのは、どこの国の話だろう。

今年の1月〜3月までは消費税増税の駆け込み需要も大きい。

それなのに、法人税実効税率の引き下げ。

2013年度補正予算を組むのに5.5兆円の赤字国債の発行。

同じ記事で、回復が遅れている中小企業の納税額は小幅増とある。

回復が遅れているのではなく、大企業の業績が良くなれば中小企業の業績が良くなると言われることが、違うことの証かもしれない。

日本の経済構造が変わり、過去の例が当てはまらない。

大企業は利益が出ても投資ではなく、内部留保を増やすだけだからだ。

法人税実効税率の引き下げには反対しないが、その際は課税ベースの拡大で対応すべきだろう。

間違っても、中小法人いじめの赤字企業にも税の負担をさせようという外形標準課税の拡大はおかしい。

税には担税力があり、担税力を無視した課税はあり得ない。

消費税率が引き上げられ、まだ実感はないが、納税するときに負担が多いのでびっくりする中小企業も多いと危惧している。

その上、大企業有利と言われる法人実効税率引き下げを行えば、大きなしっぺ返しを受けるだろう。

選挙は一人一票、中小企業で働く人が多いのを忘れてはならない。

私は、日本の復活を信じています。

この危機をオールジャパンで乗り越えましょう。

そのためにみんなで知恵を出しましょう。

「がんばれ日本」

日本の元気は、中小企業、地方の活性化から!


posted by 森 大志 at 11:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | がんばれ日本

2014年06月05日

生活保護世帯が過去最多の160万世帯超え、景気がいいのになぜ!

厚生労働省の集計で2014年3月時点で、生活保護世帯が160万世帯を超えたそうです。

新聞各社の記事では、景気の良い話が満載です。

それは、嘘ではないです。

大企業では、過去最高益の会社も多いです。

でも、生活保護世帯が増えているのも事実なのです。

生活保護を受けている多くは、高齢者世帯です。

ですから、一度生活保護を受けると、なかなか止められないのです。

このことは、厳しい現実です。

また、高齢者の中には、本来は生活保護を受ける対象者なのに保護を受けていない人も多いと言います。

そして、非正規社員が労働者の約36%にもなっている。

この中には、親と同居していることで何とか生活している人も多いです。

一歩間違えれば、将来の生活保護予備軍となります。

国はやむを得ず消費税を5%から8%に上げましたが、生活に窮している方々には厳しいです。

大企業が良くなれば、その影響は日本全体に及んだのは10年ぐらい前の話ではないでしょうか。

日本は失われた20年の間に、格差が広がりました。

リーマンショックから5年が過ぎましたが、いまだに資金繰りに苦しむ多くの中小企業がいます。

団塊の世代の方々が70歳を超えるのも、あと5年位の話です。

そうなると、日本の活力が失われるのではないか。

不安は尽きないです。

最近は、東京、大阪などで再開発が進んでいますが、駅中の開発の進展は、駅前商店街などの商圏を奪うものです。

また、大手百貨店の過当競争はいずれオーバーストアとなり、競争に敗れた会社は将来大きな赤字を出すでしょう。

いまは新規投資で潤っていますが、将来の需要は大丈夫なのでしょうか。

現実離れした成長を前提にした投資は、いつかしっぺ返しとなって帰ってきます。

私は、日本の復活を信じています。

この危機をオールジャパンで乗り越えましょう。

そのためにみんなで知恵を出しましょう。

「がんばれ日本」

日本の元気は、中小企業、地方の活性化から!

posted by 森 大志 at 23:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | がんばれ日本