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2008年03月21日

新銀行東京問題の底流

私は、新銀行東京問題の原因は、中小企業の経営不振が大きいと思っています。(いい加減な融資をしたことは別の話です。)

具体的に検証しますと、平成19年12月に国税庁が公表しました平成18年分「税務統計から見た法人企業の実態」を参考に考えます。

ほとんどの法人が年1回決算(全体の99.2%)ですので、その数字を見ます。

資本金階級でまとめてあります。

資本金額
100万円未満   利益  9085社 欠損 24667社

100万円以上   利益  3838社 欠損 10297社
 
200万円以上   利益307856社 欠損778445社
 
500万円以上   利益 91798社 欠損214757社

1000万円以上  利益288174社 欠損531768社

2000万円以上  利益106927社 欠損103890社

5000万円以上  利益 31302社 欠損 26086社

1億円以上     利益 15928社 欠損 11580社
   
5億円以上     利益  1497社 欠損  1374社

10億円以上    利益  2674社 欠損  1574社

50億円以上    利益   586社 欠損   347社

100億円以上   利益   826社 欠損   412社  


    計  利益 860491社 欠損 1705197社

全体2565688社に占める欠損法人1705197社の割合は66.46%ですが、資本金2000万円未満の会社数2260685社に占める欠損法人1559934社の割合は69.00%になります。

一般に言われている、中小企業の約7割が欠損法人というのは、この69.00%を指しています。

この中小企業が赤字で苦しんでいることが、限界になりつつあるという思いが私がブログを始めたきっかけです。

本当に中小企業は赤字で苦しんでいます。
そして、赤字が何期か続きますと、銀行融資に影響が出ます。

そして、金融庁が金融検査マニュアル別冊「中小企業編」を発表したのが、平成14年6月でその改正が平成16年2月です。
(「苦しい時の借入戦略」「苦しい時の借入戦略2」参照)

今まで、借入し返済を続けている会社に対して、格付けを柔軟に行い借り換えをスムーズに行うことを求めているわけです。

貸し渋りイコール倒産にならないようにしたわけです。

平成20年3月18日の日本経済新聞朝刊によりますと、新銀行東京は融資にあたって「小口融資の簡易診査を認めた金融庁の検査マニュアルに沿って対応していた」と説明したそうです。

私は、これは違うと思っています。

金融庁の狙いは「中小企業の経営が苦しく赤字が続いているが、今まで融資していた会社の評価にあたっては貸し渋りイコール倒産にならないように配慮しなさいというものだと理解しています。」

借入のある会社が返済を続けた場合、利益が出ていないと返済分だけ資金繰りが苦しくなるのです。
そういう場合に、格付けを工夫して返済分だけは貸付をしなさい。
すなわち、きちんと返済をしている場合は、借換えを認めなさいというものです。

新銀行東京が言うように新規融資まで、金融検査マニュアル別冊「中小企業編」を適用しなさいということではないのです。

そんないい加減なことをしたら結果は明らかです。

続きます。

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posted by 森 大志 at 19:41 | Comment(2) | TrackBack(0) | 新聞雑誌の記事から